愛嬌のある2代目トゥインゴ。コンパクトな車体に遊び心を詰め込み、ルノー・スポール版は小さなボディで痛快な走りを見せた。
愛嬌のある丸顔と一体感のあるモノボックスで親しまれた初代の個性を受け継ぎながら、二代目トゥインゴはより現代的な三ドアシティカーへと姿を変えた一台だった。初代が体現していた、いわゆる笑顔のような表情やワンモーションのシルエットからは離れ、引き締まったプロポーションへと整えられている。クリオ譲りの土台を用いたことで衝突安全性や走行性能が底上げされ、後席は独立してスライドする機構を備えるなど、小さなボディながら使い勝手の面でも実用性を高めていた。
トゥインゴの名は、初代が1992年に登場して以来、ルノーの最小ハッチバックを担ってきた系譜にある。二代目は2007年のジュネーブモーターショーで発表され、同年6月にフランス、イタリア、スロベニアで、続いて9月には英国を含む欧州各国で販売が始まった。生産は当初フランスで行われ、のちにスロベニアのレヴォス工場へと移されている。
日本へは2008年11月7日に上陸した。導入されたのは右ハンドルで、1.2リッターの自然吸気エンジン(最高出力75ps)に「クイックシフト5」と呼ばれる5速のセミオートマチックを組み合わせたベースグレードと、1.2リッターターボ(最高出力100ps)に5速MTを積むGTの二本立てだった。GTの新車価格は240万円とされる。軽快に回るエンジンと小気味よい身のこなしが、このクラスならではの楽しさを伝えていた。
スポーツ志向のファンに向けては、1.6リッター自然吸気(133ps)を搭載するルノー・スポールが用意され、2011年には内外装に専用の装いをまとったゴルディーニ仕様が加わった。ゴルディーニはブルーのボディに白いストライプをまとう、往年のレース由来のカラーリングが特徴だった。
2012年にはフェーズ2と呼ばれる改良を受け、後期型へと移行する。ヘッドランプ下に置かれていたLEDポジションランプを整理してすっきりとした顔つきとし、前後バンパーのデザイン変更によって全長は25mm伸びて3645mmとなった。二代目トゥインゴはエンジンを車体後方に積む三代目が2014年のジュネーブで発表されるまで、フランス車の小さな入り口を静かに守り続けた存在だった。中古市場では、肩肘張らずに輸入コンパクトの空気感を味わえる一台として、いまも手の届く価格帯に位置している。
| ボディサイズ | 全長3,688 × 全幅1,655 × 全高1,470mm |
| エンジン | 1.2L 直4 / 1.6L(R.S.) |
| 駆動方式 | FF |
| 乗車定員 | 4名 |
※スペックは当時の代表的なグレードの概略です(編集部調べ)
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