RR(リアエンジン・リア駆動)という稀有なレイアウトを持つ個性派コンパクト。最小回転半径4.3mのUターン性能と遊び心あふれるデザインで、ルノーの末っ子として愛される。
ルノーのなかでもっとも小さなハッチバックでありながら、トゥインゴの三代目は機械的な成り立ちで強い個性を放った。エンジンを後輪の上に積み、後輪を駆動するリアエンジン・リアドライブという、量産シティカーでは珍しいレイアウトを採る。前輪まわりに駆動系を持たないぶん前輪を大きく切ることができ、最小回転半径は4.3mに収まる。狭い路地やコインパーキングで取り回しの良さが際立つ一台だ。
車名の系譜は古い。初代は1992年のパリサロンで発表され、丸みを帯びた愛らしいワンモーション・フォルムで人気を集めた。2007年の二代目までは前輪駆動だったが、2014年のジュネーブショーで登場した三代目は設計思想を一新する。メルセデス・ベンツと共同開発され、スマート・フォーフォーと基本骨格を共有する形でリアエンジン化された。英国では2014年に複数の「シティカー・オブ・ザ・イヤー」を受けている。
欧州では実用的なシティカーとして一定の支持を得た一方、リアエンジン・リアドライブという構成ほどスポーティではないとする評価も見られ、走りの愉しさよりも取り回しと個性で語られることが多かった。
日本へは2016年に上陸した。搭載されたのは0.9リッター直列3気筒ターボ(最高出力90ps)を中心とする構成で、6速のデュアルクラッチ(EDC)と組み合わされた。0.9リッターターボに5速MTを組み合わせたスポーティな「GT」も用意され、マニュアル好きの受け皿となった。
2019年8月にはマイナーチェンジを受け、ヘッドランプ下のポジションランプを整理したすっきりとしたフロントマスクへ変更。リアバンパーやリアコンビランプの意匠も改められ、Apple CarPlayとAndroid Autoに対応する7インチタッチスクリーン「EASY LINK」が新たに採用された。一方で「GT」はこの改良を機に姿を消している。
兄弟車にあたるのが、同じ骨格から生まれたスマート・フォーフォーである。日本向けモデルは2023年で生産を終えることが発表され、登場から数えておよそ30年の歴史に区切りがついた。リアエンジンという独自の構成と小回りの良さは、輸入コンパクトに個性を求める人にとって、いまも中古車市場で注目される入り口となっている。
| 新車価格帯 | 220〜240万円 |
| ボディサイズ | 全長3,626 × 全幅1,647 × 全高1,545mm |
| ホイールベース | 2,494mm |
| 車両重量 | 985kg |
| エンジン | 0.9L直3ターボ |
| 最高出力 | 90ps |
| 変速機 | 6速EDC(AT) |
| 駆動方式 | RR |
| 燃費(WLTC) | 16.8km/L |
| 乗車定員 | 4名 |
| 荷室容量 | 219L |
※輸入元の公式情報を基に編集部が掲載しています
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