タップで拡大
欧州Bセグメントの人気者が日本でも健在。コンパクトながら391Lのトランクと洗練されたインテリアを備え、フルハイブリッドで25.4km/Lを達成する気持ちいい一台。
ルノーのラインアップで最も身近なコンパクトハッチバックが、このルーテシアである。本国フランスでの車名は「クリオ」。全長4,075mm、全幅1,725mmという扱いやすい寸法のなかに、滑らかな抑揚をもつボディと、横長のデザインでまとめられた内装を組み合わせる。派手さで押すのではなく、日常の道具として無理なく付き合える質感の高さに、このクルマの個性がある。
車名の歴史は長い。クリオの名で初代が世に出てからすでに五世代を数え、世界120か国で累計およそ1,700万台を売り上げてきた。フランス車として最も成功したモデルのひとつとされ、ヨーロッパのBセグメントを代表する存在であり続けている。
その地位は市場の数字にも表れている。クリオは長年にわたりルノーの屋台骨を支えるベストセラーであり、本国フランスをはじめ欧州各国でコンパクトカーの売れ筋として高い支持を集めてきた。2019年にジュネーブショーで発表された五代目は、ユーロNCAPの衝突安全試験で最高評価の5つ星を獲得し、内装の質感や走りの洗練を中心に各メディアからおおむね好意的に迎えられている。
日本へは2020年11月に上陸した。ルノー・日産・三菱のアライアンスが新開発したCMF-Bプラットフォームを採用し、1.3リッター直噴ターボ(131ps)に7速のデュアルクラッチ式ATを組み合わせる構成が基本となった。発売当初の価格はおよそ237万円からで、ゼン、インテンスといったグレードが用意された。その後2022年6月には、ルノー独自のフルハイブリッド「E-TECH HYBRID」が追加される。1.6リッターエンジンと二つのモーターを組み合わせたシステムはWLTCモードで25.2km/Lという燃費をうたい、価格は329万円とされた。
2023年には大きな改良を受け、五代目の後期型へと移行する。新しいブランドエンブレムを中央に据えたフロントは、グリルとヘッドライトを左右へ広げた表情に一新。内装には縦型のフレームレスディスプレイが組み込まれ、本革を排して再生PET樹脂やバイオ由来素材を用いるなど、環境への配慮も織り込まれた。スポーティなグレードは従来のR.S.ラインに代わり「エスプリ アルピーヌ」と名を変えている。この改良で日本仕様はフルハイブリッドへ一本化された。
フランス車のコンパクトとしては、プジョー208やシトロエンC3が比較対象になりやすい。実用性と燃費、そしてフランス車らしい雰囲気をひとつにまとめた一台として、輸入車に初めて触れる層にとっても入りやすい選択肢のひとつとなりうる。
| 新車価格帯 | 299〜414万円 |
| ボディサイズ | 全長4,075 × 全幅1,725 × 全高1,470mm |
| ホイールベース | 2,585mm |
| 車両重量 | 1,200kg |
| エンジン | 1.3L直4ターボ / フルハイブリッドE-TECH |
| 最高出力 | 131ps / 145ps |
| 変速機 | 7速AT |
| 駆動方式 | FF |
| 燃費(WLTC) | 17.0〜25.4km/L |
| 乗車定員 | 5名 |
| 荷室容量 | 391L |
※輸入元の公式情報を基に編集部が掲載しています
この図鑑に直したい・足したい情報がありますか? 編集部に提案する →
