日本でも熱烈なファンを持つフレンチMPV。3代目になっても変わらない実用性とキャンプやサーフィンに似合うライフスタイル提案で、唯一無二のポジションを確立。
商用バンとして生まれた成り立ちを隠さず、むしろ個性として受け入れてきた一台である。背の高い箱型のボディ、左右に開く観音開きのリアドア、生活道具をそのまま積み込めるおおらかな荷室。実用のための形がそのまま愛嬌になっている点こそ、カングーが日本で独自の支持を集めてきた理由だと言える。現行型では内外装が乗用車らしく整えられ、Cの字を描くLEDのデイタイムランニングランプを備えた顔つきへと一新された。
カングーの歴史は1997年にさかのぼる。フランスの小型フルゴネット(商用ワゴン)の系譜を受け継ぐ実用車として登場し、日本へは2002年に上陸した。観音開きのバックドアや高い全高といった特徴は早くから親しまれ、2009年からは日本でオーナーが集う大規模イベント「ルノー カングー ジャンボリー」も続いている。現行型はその三代目にあたる。
欧州では2021年に発売され、商用車版が「インターナショナル・バン・オブ・ザ・イヤー2022」をメルセデス・ベンツ・シタンとともに受賞した。ルノーの商用車がこの賞を獲得するのは、マスター、トラフィック、カングーZ.E.に続く流れにあり、軽商用車の分野で確かな評価を得ている。
日本へは2023年に三代目として導入された。ボディは先代より大きくなり、全長4,490mm、全幅1,860mm、全高1,810mmへと拡大。荷室容量は先代から増え、775リッターを確保した。動力は1.3リッターのガソリンターボと1.5リッターのディーゼルターボの二本立てで、いずれも7速デュアルクラッチ(DCT)を組み合わせる。価格はおよそ384万円から始まり、ディーゼル車は419万円とされた。
兄弟車には全長を延ばし三列シートで7人乗りとした「グランカングー」も用意される。整然と速さを競う車ではなく、荷物と人をおおらかに運び、休日の道具箱になってくれる相棒だ。実用性とフランス車らしい雰囲気を両立した存在として、輸入車の新しい入り口になりうる一台である。
| 新車価格帯 | 419〜449万円 |
| ボディサイズ | 全長4,490 × 全幅1,860 × 全高1,810mm |
| ホイールベース | 2,715mm |
| 車両重量 | 1,530kg |
| エンジン | 1.3L直4ターボ / 1.5L直4ディーゼルターボ |
| 最高出力 | 130ps |
| 変速機 | 7速EDC(AT) |
| 駆動方式 | FF |
| 燃費(WLTC) | 15.3km/L |
| 乗車定員 | 5名 |
| 荷室容量 | 775L |
※輸入元の公式情報を基に編集部が掲載しています
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