プジョー・リフターやシトロエン・ベルランゴと基本を同じくする、実用全振りの多目的MPV。背の高い箱型ボディに広い室内と大きな開口部を備え、道具として気兼ねなく使える一台。
フィアットが手がける実用本位のMPVであり、押し出しの強い大型ミニバンとは違う方向を向いた一台だ。昨今のこのジャンルにありがちな分厚いメッキ加飾や威圧的な顔つきを避け、フィアットらしいすっきりとした表情でまとめられている。商用バンと出自を同じくする箱型のボディは室内空間に余裕があり、自転車やキャンプ道具を気軽に積み込める道具としての気安さこそ、このクルマの素の個性といえる。
ドブロの名はそれなりに古い。初代は2000年のパリサロンで公開され、商用バンとレジャー用途を兼ねる多目的車として登場した。初代は2006年のインターナショナル・バン・オブ・ザ・イヤーを、2010年に登場した二代目も2011年の同賞を受賞しており、実用車としての評価は世代を通じて積み重ねられてきた。
現行の三代目は2022年6月に発表された。プジョーやシトロエンなどを傘下に収めるステランティスのEMP2プラットフォームを採用し、シトロエン・ベルランゴ、プジョー・リフター、オペル/ボクスホール・コンボ、トヨタ・プロエースシティといった姉妹車と中身を共有する。生産はスペインのビーゴ工場で姉妹車とともに行われている。欧州では商用バンと乗用MPVの両面で根強い需要を持つカテゴリーであり、ドブロはその一角を担う存在だ。
日本へは2023年5月に上陸した。導入されたのは1.5リッターの直列4気筒ディーゼルターボ(BlueHDi)で、最高出力130PS、最大トルク300N・mを8速ATと組み合わせる。WLTCモードの燃費は18.1km/Lとされ、ディーゼルらしい低回転からの厚いトルクが、荷物や人を乗せた日常の移動を無理なくこなす。ラインアップは2列5人乗りの「ドブロ」と、3列7人乗りの「ドブロ マキシ」が用意される。
姉妹車であるベルランゴやリフターと骨格を分け合いながら、シンプルで気取らないフィアット流の佇まいが本車の持ち味となっている。新車価格はおよそ399万円から、3列の マキシでおよそ429万円。多人数や大きな荷物を運びたいが、いわゆる豪華なミニバンには気が向かないという人にとって、肩肘の張らない選択肢となりうる一台だ。
| 新車価格帯 | 368〜468万円 |
| ボディサイズ | 全長4,403 × 全幅1,848 × 全高1,844mm |
| ホイールベース | 2,785mm |
| 車両重量 | 1,540kg |
| エンジン | 1.5L直4ディーゼルターボ |
| 最高出力 | 130ps/3750rpm |
| 変速機 | 8速AT |
| 駆動方式 | FF |
| 燃費(WLTC) | 18.2km/L |
| 乗車定員 | 5名 |
| 荷室容量 | 597L |
※輸入元の公式情報を基に編集部が掲載しています
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