C6

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CITROËN C6

#C6

シトロエンが最後に手がけた大型ショーファーカー。凹面のリアガラスとうねる面構成、ハイドロの乗り味で、孤高の存在だった。

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凹んだリアガラスと、後方へなだらかに流れ落ちるうねるルーフライン。C6の姿は、量産セダンのなかでも際立って独特だった。フロントからリアにかけて一本の線で結ばれたような曲面のボディは、ファストバックに近いシルエットを描き、シトロエンが過去に手がけた大型車の記憶を現代へ呼び戻すものとして受け止められた。凹面の後窓は、二世代前のフラッグシップだったCXにも見られた処理で、後方視界を確保しつつ、この車ならではの表情をつくり出している。

メカニズムにもシトロエンらしさが色濃く宿っていた。足まわりには電子制御で減衰力を可変させるハイドラクティブ3+を搭載し、路面や速度に応じて車高と乗り心地を調整する。歩行者と衝突した際にボンネット後端が持ち上がって衝撃をやわらげるアクティブボンネットを備え、ユーロNCAPの歩行者保護試験で当時として初めて4つ星を獲得した点も語られることが多い。ヘッドアップディスプレイや車線逸脱警報など、登場時としては先進的な装備をまとっていた。

車名のC6は、フランス本国で2005年から2012年まで生産されたシトロエンのフラッグシップである。技術的な意欲とは裏腹に、商業的には苦戦した一台として知られる。当初は年3万台規模を見込んでいたとされるが、生産期間を通じての累計はおよそ2万3千台あまりにとどまり、2012年12月に生産を終えた。個性的な造形と高い価格設定、さらに2008年以降の金融危機が販売の重しになったと振り返られている。

パワートレインはV6が主役だった。本国では3.0リッターV6ガソリン(211ps)に加え、2.7リッターのV6 HDiディーゼル(204ps)が用意され、2009年には3.0リッターV6 HDi(240ps相当)へと進化したディーゼルも追加された。日本へは2006年10月に上陸し、3.0リッターV6ガソリンを積む「エクスクルーシブ」のモノグレード構成で導入された。新車価格は682万円ほどからで、輸入セダンのなかでも上級に位置づけられる存在だった。

兄弟関係でいえば、より現実的な価格帯のC5が量販を担い、C6はその上に立つ最上級モデルという役割を持っていた。販売台数こそ振るわなかったが、ハイドロニューマティック系のしなやかな乗り味と、他に似たもののない造形を求める人にとって、今なお記憶に残る一台である。中古車市場でも流通量はごく限られ、シトロエンの大型車らしい個性を体現した世代として、独特の立ち位置を保っている。

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