ふくよかなボディと快適性を重視した2代目C4。派手さよりも居心地のよさで、シトロエンらしい大人のハッチバックだった。
シトロエンのCセグメントを担うハッチバックの二代目にあたるのがこのC4である。奇抜なデザインとセンターメーターで個性を主張した初代から一転、二代目は造形を落ち着かせ、運転席正面にメーターを戻すなど、より素直で扱いやすい性格へと舵を切った。全長4330mm、全幅1790mmのボディはCセグメントとして手頃な寸法に収まり、シトロエンらしい足まわりの柔らかな当たりと、長距離でも疲れにくい乗り味が身上であった。派手さより穏やかさで語る一台だったといえる。
C4は二代目になって5ドアハッチバックのみの設定となり、初代にあった3ドアクーペ的なボディは姿を消した。ワールドプレミアは2010年のパリサロンで、欧州では同年9月に発売されている。先代の個性を期待した層からは保守的になったとの声もあったが、価格に対する快適性と実用性は堅実にまとめられていた。
欧州での評価は、率直に言えば穏当なものだった。コンパクトハッチの市場はもともと強豪がひしめく激戦区であり、グループ内ではプレミアム志向のDSや、後に登場するC4カクタスとも棲み分けが問われた。総じて平均的という評価にとどまり、リセールの面でも厳しさを指摘されることが多かった世代である。
日本へは2011年7月に上陸した。当初の動力は1.6リッターターボに4速ATを組み合わせる構成で、新車価格はおよそ264万円から302万円ほど。シトロエンらしい快適性を、比較的手の届く価格で味わえる輸入ハッチとして紹介された。
2015年9月、C4は大きな改良を受ける。心臓部はPSAグループの新世代1.2リッター直列3気筒ターボ「ピュアテック」へと刷新され、最高出力130ps、最大トルク230Nmを発生。組み合わされる変速機も6速EAT6となり、JC08モード燃費は16.3km/Lと、従来の1.6リッターターボから約20パーセント改善した。このエンジンはインターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤーを受けた評価の高いユニットである。外観もLEDを内蔵したヘッドランプと立体的なリアランプで表情を整え、グレードはセダクションとセダクション アップグレードパッケージの2本立て。価格はそれぞれ276万円、296万円となった。
実用空間を備えたシトロエン・ファミリーハッチとしては、ミニバン的なC4ピカソが兄弟筋にあたる。現行で新車として選べる存在ではないが、フランス車らしい快適な乗り味を中古で気負わず試したい人にとって、入り口の一台になりうる世代である。
| ボディサイズ | 全長4,329 × 全幅1,789 × 全高1,491mm |
| エンジン | 1.4・1.6L 直4(1.6ターボ含む) |
| 駆動方式 | FF |
| 乗車定員 | 5名 |
※スペックは当時の代表的なグレードの概略です(編集部調べ)
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