タップで拡大
7人乗りに拡張されたロングホイールベース版ベルランゴ。3列目まで光が差し込む大きなガラスルーフと775Lの積載力で、大家族のアウトドアを快適にサポート。
商用バンを出自に持ちながら、肩肘張らない実用性と独特のおおらかさで家族の道具として支持を集めてきたのがシトロエンのベルランゴである。その3列7人乗り仕様が、このベルランゴ ロングだ。四角く合理的なシルエットは飾り気こそ少ないが、広い窓と明るい室内、そして床までフラットに使い切る荷室が、数字以上のゆとりを乗る人に与える。乗り味も尖ったところがなく、段差をやわらかくいなしながら淡々と距離を運ぶ性格に仕立てられている。
ベルランゴの名は1996年にさかのぼる。当初から乗用と商用の両方をこなす多目的車として登場し、二代目を経て、現行型は三代目にあたる。2018年に欧州で発表された世代で、PSA(現ステランティス)のEMP2系プラットフォームを土台とする。
欧州では、このベルランゴは単独の存在ではない。同じ車体を共有する兄弟車が複数あり、プジョー・リフター、オペル/ヴォグゾール・コンボ ライフ、さらにトヨタ・プロエース シティやフィアット・ドブロとして各ブランドから売られている。グループの量産バンを基盤に持つだけあって、欧州の家族や事業者にとって身近な実用車として根を張ってきた。
日本にロングが上陸したのは2023年1月である。全長は4770mmで、標準ボディよりおよそ365mm長く、ホイールベースも2975mmへと190mm延ばされた。この延長分が3列目の居場所を生み、5人乗りの標準車に対して7人乗りを可能にしている。3列目は前後スライドに加えて取り外しもでき、畳めば広大な荷室が現れる。動力は最高出力130PS、最大トルク300N・mを発生する1.5リッターの直列4気筒ディーゼルターボで、8速ATと組み合わされ、駆動方式は前輪駆動。WLTCモード燃費は18.1km/Lと公表されている。
2024年10月、ベルランゴ ロングは改良を受けた。前面には創業期のロゴを現代に解釈し直した新世代のブランドエンブレムを掲げる。これは日本で売られるシトロエン車として初の採用となった。コンセプトカー「オリ」の流れをくむ顔つきへと改められ、コの字型のLEDデイタイムランニングランプを組み込む。室内ではメーターがアナログからデジタルに変わり、中央のタッチスクリーンは8インチから10インチへ拡大、ステアリングも2本スポーク化されるなど現代的に整えられた。ディーゼルエンジンと8速ATの構成は維持されている。
標準ボディのベルランゴが5人乗りで日常の相棒に向くのに対し、このロングは3列目を必要とする家族や、人も荷物も一度に運びたい使い手に応える一台だ。新車価格はロングがおよそ457万円から。多人数で出かける機会が多く、見栄よりも実用と居住性を大切にしたい人にとって、フランス車という選択肢の入り口になりうる。
| 新車価格帯 | 468〜468万円 |
| ボディサイズ | 全長4,753 × 全幅1,848 × 全高1,860mm |
| ホイールベース | 2,975mm |
| 車両重量 | 1,650kg |
| エンジン | 1.5L直4ディーゼルターボ |
| 最高出力 | 130ps/3750rpm |
| 変速機 | 8速AT |
| 駆動方式 | FF |
| 燃費(WLTC) | 18.2km/L |
| 乗車定員 | 7名 |
| 荷室容量 | 775L |
※輸入元の公式情報を基に編集部が掲載しています
この図鑑に直したい・足したい情報がありますか? 編集部に提案する →
