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シトロエンらしいユニークなデザインと実用性が融合したMPV。ガラスハッチ付きテールゲートで狭い場所でも荷物の出し入れが楽。家族の日常をおおらかに包む。
商用バンを出自に持ちながら、家族の道具として磨き上げられた多目的車。それがシトロエン・ベルランゴである。四角く伸びやかなボディに、左右ともスライド式のリアドアを備え、後席を倒せば広大な荷室が現れる。実用本位の成り立ちが、肩の力の抜けた飾らない佇まいへとつながっている。柔らかな乗り味と、生活の重さをそのまま受け止める懐の深さが、この車の素朴な個性をかたちづくっている。
ベルランゴの名は古い。一作目が登場したのは1996年で、以来シトロエンの商用・乗用双方を支えてきた息の長いシリーズである。日本へ本格的に上陸した現行型は三代目にあたり、2018年のジュネーブ・モーターショーで発表された。商用バン版は2019年のインターナショナル・ヴァン・オブ・ザ・イヤーを受賞しており、これは初代が獲得した1997年に続く二度目の戴冠であった。
欧州では、家族向けのレジャー需要と仕事の道具という二つの顔を一台でまかなえる点が支持されてきた。実用性と快適性を両立させた多目的車として、フランス本国をはじめ広い市場で着実な販売を重ねている。
日本での販売は2019年10月、先行モデルの「デビューエディション」から始まった。新車価格は325万円。オンライン予約が短時間で埋まるなど、上陸当初から関心を集めた一台である。動力は1.5リッターの直列4気筒ディーゼルターボ(最高出力130ps)に8速ATを組み合わせ、前輪を駆動する。軽油を燃料とする扱いやすさと、低回転から働く太いトルクが、日常の足としての魅力を支えている。標準ボディに加え、全長を伸ばして三列シートも選べる「ロング」が用意された点も、この車らしい実用性の表れだ。
2024年10月、ベルランゴはマイナーチェンジを受ける。日本で販売されるシトロエン車として初めて新世代のブランドロゴを採用し、ダブルシェブロンを丸で囲んだ新しい意匠のフロントフェイスへと一新された。内装も刷新され、新デザインのインストルメントパネルに大型タッチスクリーンを組み込み、運転支援装備の機能も高められている。
兄弟車にはプジョー・リフター、競合にはルノー・カングーが挙げられ、いずれも商用バンを土台とした多目的車という点で性格が近い。スペックや速さで語られる車ではなく、人と荷物を分け隔てなく運ぶ道具としての素直さが身上である。輸入車の華やかさよりも、暮らしに寄り添う実直さに惹かれる人にとって、ひとつの入り口となりうる一台だ。
| 新車価格帯 | 368〜468万円 |
| ボディサイズ | 全長4,403 × 全幅1,848 × 全高1,844mm |
| ホイールベース | 2,785mm |
| 車両重量 | 1,540kg |
| エンジン | 1.5L直4ディーゼルターボ |
| 最高出力 | 130ps/3750rpm |
| 変速機 | 8速AT |
| 駆動方式 | FF |
| 燃費(WLTC) | 18.2km/L |
| 乗車定員 | 5名 |
| 荷室容量 | 597L |
※輸入元の公式情報を基に編集部が掲載しています
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