307

カタログ

PEUGEOT 307

#307

丸みのある親しみやすい顔つきと、Cセグメントとは思えない広い室内が魅力のハッチバック。しなやかな“猫足”の乗り味で、日本にプジョーらしさを広めた一台。

クルマの解説を読む(特徴・歴史)

プジョー307を語るうえで欠かせないのが、その背の高さだ。全高はおよそ1,510mmと、同じCセグメントのライバルが1,400mm台にとどまるなかでひときわ高く、立ち気味のフロントガラスと切り立ったリアドアが室内に余裕の空間を生んでいた。当時、その広さと快適性、安全性は高く評価され、走りの軽快さよりもむしろ家族で長く使える実用性で支持を集めた一台だった。

車名はプジョーのCセグメントの系譜に連なる。デザインの方向性は206や607で示された、吊り上がったヘッドランプと急角度で立ち上がるボンネット、そして急傾斜のフロントガラスを受け継いでいた。2001年に登場し、2002年の欧州カー・オブ・ザ・イヤーを受賞。プジョーにとって名誉ある「カー・オブ・ザ・イヤー」の系譜に加わるモデルとなった。

市場での存在感も大きかった。ハッチバックを核に、ワゴンの「SW」、リトラクタブルハードトップを備えたクーペカブリオレの「CC」とボディを広げ、世界で累計370万台を超える販売を記録した。フォード・フォーカスのような強力なライバルがひしめく激戦区にあって、欧州を代表する量販ファミリーカーの一角を占めた世代である。

日本へは2001年10月に上陸した。当初の新車価格はおよそ219万円からで、エンジンは1.6リッター(108馬力)と2リッター(140馬力)を中心に展開。フロアシフトのMTとATが組み合わされた。後に登場したCCは411万円台からと、開放感を売りにした趣味性の高いモデルとして別の顔を見せていた。

2005年、307は大きな改良を受ける。フロントマスクは407で確立された大型のエアインテークを下方に備える新世代の表情へと一新され、ヘッドランプの間にあった伝統的なグリルは姿を消した。ボンネットやライト、メーターまわりにも手が入り、安全装備も後突時のむち打ちを抑えるアクティブヘッドレストなどで強化された。ハッチバックには「フェリーヌ」の名が与えられ、177馬力の高出力版も用意された。

2008年、後継となる308の登場とともに307は役目を終えた。その308が307のシャシーや駆動系を発展させて生まれたことからも、307がプジョーのCセグメントの土台を築いた世代だったことがうかがえる。中古車として向き合うなら、最新の俊敏さよりも、背の高い室内がもたらすゆとりとフランス車らしい乗り味を味わう一台として捉えるのがふさわしい。輸入車に静かに親しみたい人にとって、肩肘張らない入り口になりうる存在だ。

基本情報(スペック)を見る
ボディサイズ全長4,210 × 全幅1,760 × 全高1,510mm
ホイールベース2,610mm
車両重量約1,320kg
エンジン2.0L直4
最高出力約137ps
変速機4速AT
駆動方式FF
乗車定員5名

※スペックは当時の代表的なグレードの概略です(編集部調べ)

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