タップで拡大
208をベースに実用性を高めた初代2008。コンパクトな取り回しと高めの車高で、街乗りSUVの使いやすさを広めた一台。
プジョーのコンパクトハッチバック208を土台に、車高を上げて実用性と道具感を加えたBセグメントのSUV。それが初代2008である。二代目以降の鋭く彫りの深い顔つきと比べると、初代の表情はやや穏やかで親しみやすく、SUVとしての構えを持ちながらも威圧感の薄い佇まいが特徴だった。室内には、小径のステアリングとその上端越しに見上げるメーターを組み合わせたi-Cockpitを採用し、運転席まわりにはプジョーらしい独特の雰囲気が漂っていた。
2008という車名は、3008よりも下に位置づけられる小型SUVとして与えられたもので、初代は2013年のジュネーブ・ショーで公開された。日本へは2013年秋の東京モーターショーでの紹介を経て、2014年2月に上陸している。プジョーが小型SUVという市場に本格的に踏み込んだ最初の一台であり、その後のブランドのSUV路線の出発点となったモデルでもある。
欧州では、扱いやすい寸法と乗用車的な乗り味が支持を集めた。初代2008のグローバル販売はおよそ100万台に達し、その大半を欧州市場が占めたとされる。プジョーにとって、BセグメントのコンパクトSUVという当時拡大しつつあったジャンルで存在感を確立した重要な一台だった。
日本に上陸した当初のモデルは、1.2リッター直列3気筒の自然吸気エンジンに5速のETG(自動制御マニュアルトランスミッション)を組み合わせていた。派手さよりも軽快さと取り回しのよさを身上とし、街中での扱いやすさを重視した構成だった。
2016年にはマイナーチェンジを受け、後期型へと移行する。フロントまわりのデザインが改められてより力強い表情となり、動力には1.2リッター直列3気筒のターボ「PureTech」(最高出力110ps)が搭載された。組み合わされるトランスミッションも、初期のETGからより滑らかに変速する6速ATへと改められ、走りの洗練度が一段と高まっている。滑りやすい路面での走破性を助けるグリップコントロールも設定された。
兄弟関係にあたるのは、同じ土台を共有するハッチバックの208である。初代2008は、SUVの目線と使い勝手を備えながらもコンパクトカーに近い気軽さを持ち、フランス車やSUVに初めて触れる人にとって入りやすい一台だった。現在は中古車市場でその姿を探すことになるが、二代目以降とは異なる、肩の力の抜けた初代ならではの個性を今も感じ取ることができる。
| ボディサイズ | 全長4,160 × 全幅1,740 × 全高1,570mm |
| エンジン | 1.2L 直3ターボ |
| 駆動方式 | FF |
| 乗車定員 | 5名 |
※スペックは当時の代表的なグレードの概略です(編集部調べ)
この図鑑に直したい・足したい情報がありますか? 編集部に提案する →
